生きるリアルさの回復のために

読むことで自分の未来を拓く

のんびりダラダラから計画的に実行するへ

今私は野々市市の読書会に属している。いちメンバーだったのが会長になって2年経った。会長となると県の読書会の副会長に、会長から請われて昨年なった。一人で本を読んでいるのと、読書会仲間で読んでいるのとどちらがいいか、ここで突き詰めて考えてみたい。読んだ感想を仲間と共有する楽しさは、これまでの読書会で大いに味わってきた。それで満足していれば何も考える必要はない。ところが読書会が市や県の生涯学習課の支援や補助(開催場所や講師依頼の補助金)を受けることになると、単に本を読んで感想を述べ合うという活動以外の雑用が発生してくる。公的な活動として指導されるわけではないが、何となくそういう圧力を受ける。図書館協議会のメンバーになったり、会員を増やすための情報発信やプロモーションのようなことに頭を使うようになる。毎年講演会を企画するようになると、講師や会場手配や各種団体に後援のお願いやらの活動が発生するのである。そんな事をし出したらゆっくり本も読めなくなって来る。だから読書会活動と一人で読書をするのは、異なるのである。

一方、一人で本を読んでいた頃は、孤独だった。一人部屋に閉じこもって読書するのは意外と続かない。どうしても外出したくなるが、仲間がいないので一人で散歩するくらいだった。読んだ感想をブログに書いてネット上に公開することで、幾分かは孤独から逃れられる。リアルほどではないが、ゆるく仲間ができたりすることもある。だから覚悟を決めて、独学スタイルで読書をするやり方を深掘りすることもできるだろう。目標を決めて計画的に進めればいいのだ。

さてこれから後期高齢者の仲間入りで残りの時間を無駄にしたくない思いが募るときに、どちらかを選び、やるのだったら徹底的にやりたいと思う。そうだ、徹底的にやりたいと思うようになったのだ。定年退職後ずっとのんびりダラダラとやるのがよかったのだった。それがあの講演会の成功から人生の態度が変わってきたのかも知れない。